―警告―

   このSSは主人公最強SSなので嫌いな方はすぐさまブラウザの戻るを選
択してください。

   またジャックの性格、設定など多少なりとも変わっているのでそれも嫌い
な方は上と同じくブラウザの戻るを選択してください。

   私はこれが初SSとなるので文章が稚拙かもしれません、それが嫌いな方
は上二つと同じくブラウザの戻るを選択してください。

   以上の三点が大丈夫だと言える方だけどうぞお読みになってください。

  ―警告―




















  「創造主たるお前が一つの世界の存在に恋をするとはな」


  「恋すらしたことのないあなたに言われる筋合いはないわ」


  「なにぃっ!?」


  「図星だったかしら? あ、ゴメンナサイ。あなたにはレナードがいたわね
」


  「私はあんなヤツ好きではない!」


  「じゃあやっぱり恋した事ないんじゃない」


  「〜〜〜〜っ!!」


   図星をつかれ、俯いてしまった彼女を見て、イセリアはチシャ猫のような
笑みを浮かべた。


   彼女の対面にいる騎士のような格好をしている者の名はヴァルキリー。女
神であり、エインフェリアという存在を集める者である。


   ヴァルキリーは顔をあげ、キッとイセリアを睨みつける。


  「そんなに睨まないでよ。あなたにはこれからトゥトアスに行ってもらうん
だから」


   イセリアはヴァルキリーの視線に怯むことなく、淡々と事を伝える。


   そんな彼女の様子にヴァルキリーの怒気はますます膨れ上がる。


   イセリアはヴァルキリーのことなど気にも留めずに腕を振るった。


   すると映像が空に浮かびあがる。


   そこに映るのは城を見て佇む一人の者。


   彼、ジャック・ラッセルはただ静かに城を見続けている。


   ヴァルキリーが映像を見ながらイセリアに問う。


  「こいつがお前の想い人で、アイツと彼女の息子か」


   若干、皮肉を込めて言われたその言葉にイセリアは微笑む。


  「えぇ、そうよ。あなた達がエインフェリアを探しに別世界に行っていると
きに来た世界トゥトアスに含まれた優しき異常よ」


  「本当にお前を倒したのか?」


   ヴァルキリーがイセリアを見る。


   その瞳は真剣で、嘘をつくことは許さないと伝えている。


  「会えば分かるわ♪」


   イセリアはウィンクしてヴァルキリーに答える。


   その表情は本当に楽しそうだった。




















  『 RADIATA STORIES †一振りの剣† 』










  〜運命が始まる〜










   世界トゥトアスの大半を占める陸にある人の大国 ―――― 『ラジアータ
王国』


   その王国、政の中心であるラジアータ城は興奮という雰囲気に包まれてい
た。


   雰囲気の原因は今日行なわれる年に一度の特別な行事のせいである。


   王国の敵を打ち倒す、あるいは王国を敵から守り通すためにラジアータ王
国建国当時から設立された王国騎士団。


   その由緒ある王国騎士団への入団するための行事。


   行事名は王国騎士団選定試験。城の関係者、騎士達からは親しみや敬愛を
込められてセレクションとも呼ばれている。


   騎士になりたい者、安定した収入を得たい者、自分の実力を試したい者な
ど様々な者達がこの試験を受けるために城に訪れていく。


   その様々な受験者達を見て城にいる者達のテンションが上がっていくのは
当然ともいえる。


   訪れた者は城内に入ってすぐ近くにいる受付をしている衛兵に試験を受け
に来た事と名と年齢を言う。


   受付の衛兵はそれを用紙に書いたあと、訪れた者を試験の行なわれる地下
闘技場控え室に行き、待機するように指示を出す。


   訪れた者は指示通り控え室に行き、ベンチに座るなり、壁に寄りかかるな
どして試験開始の知らせが来るまで待機する。


   ジャックも控え室で壁に寄りかかり、目を瞑りながら静かに試験開始の知
らせを待っていた。


   それから10分経った頃であろうか。金属同士が当たって鳴る音が足音と
共に聞こえてくる。


   それは段々と近づいてきて、控え室の奥にある闘技場へと続く扉の前で止
まった。


   扉が開くと同時にまた鳴り出す。鳴らしていたのは衛兵であった。


  「これよりラジアータ王国、騎士団選定試験を開始します。第一試合出場者
、スター殿とポール殿は闘技場へ入ってください」


   呼ばれた2人が闘技場へと入っていった。


   しかし入って行ったは良いが、凄まじい速さで勝負が決まったらしくすぐ
さま扉が開きポールと呼ばれた男と衛兵が出てきた。


  「第二試合出場者、ジャック殿とリドリー殿は闘技場へ入ってください」


   ジャックが瞑った目をゆっくりと開き、体を壁から離す。リドリーと呼ば
れた選手はもう闘技場へと入って行ったらしく、動く者はジャックだけであった
。


   いざ闘技場へ行こうと開いた扉に向かって歩いていくと自立式ゴーレムが
何かを引きずって扉から出てくる。


   引きずられていたのはスターと呼ばれていた男で、その顔はボコボコであ
った。


   そう言えばスターと闘い、勝ったポールという男がとても清々しい顔で出
てきたのをジャックは思い出す。


   もう一度スターの顔を見る。


   確かに爽快になるだろうなと内心で思い、闘技場へとジャックは入ってい
った。


   闘技場に入ると反対側には相手選手であるリドリーが、中央には白髪の男
が立っていた。


   ジャックはある程度中央に進んだところで歩みを止める。


   それを待っていたかのように男が話し出す。


  「ラジアータ王国騎士団セレクションにようこそ! 私は本日レフェリーを
務めるジュンザブロウである」


   闘技場の中央にいた白髪の男、審判員のジュンザブロウはルールを説明し
ていく。


   ルールの説明中にジャックは視線を感じ右上を見上げる。そこには椅子に
座ってこちらを見る者達とその傍らに立っている者達がいた。


  「なお今日は特別に国王ジオラス様、王妃サラセニア様、王女ベルフラワー
様。

   王国宰相であり騎士団総参謀長のラークス様、騎士団将軍ダイナス様、ご
家老のジャスネ様。

   そして合格者が配属される桃色豚闘士団〔ローズ・コション〕のガンツ騎
士団長が観戦なさる!」


   と、紹介された観戦者達は唖然としてしまう程の顔ぶれ。


   正直、あり得ない程の豪華な観戦者達であった。そしてジャックはその豪
華さに疑問を持った。


   確かに総参謀長、将軍、そして配属される団の団長がいるのは変ではない
。しかし国王やその家族、ましてや家老が見るほどの事なのだろうかと。


  「……ルールと注意は以上である。両者コロシアム中央へ!!」


   ジュンザブロウの声が闘技場内に響き渡る。


   ジャックは疑問を後回しにし、中央へと歩み寄る。相手のリドリーも歩み
寄って来て、距離が数メートルほどのところで両者歩みを止める。


   そしてこの時になってようやくジャックは相手選手であるリドリーが女の
子だという事に気付いた。


  「……気付くの遅すぎだろオレ」


   ポツリと漏れた言葉は――――


  「はじめえぇーーーぃいっ!」


   ――――試合開始の合図にかき消された。








   金属同士が勢い良く衝突する音が何度も何度も闘技場内に響き渡る。


   審判のジュンザブロウも観戦者の皆も呼吸するのを忘れてしまうほどその
試合に魅入っていた。


   スチールアックスという武器の特性を生かし、軽さと破壊力を上手く利用
したコンビネーションを放つリドリー。


   小規模ではあるがその暴風のような連撃を難無く剣で受け流すジャック。


   審判であるジュンザブロウには試合は均衡しているように見えていた。


   が、ある二人の観戦者にはそう見えなかった。


  「手加減しているのでしょうか?」


  「あぁ、まず間違いあるまい」


   騎士団総参謀長ラークスと騎士団将軍ダイナス。


   この二人にはジャックが手加減をしているように見えていた。


  「なぜ手加減を?」


  「あのリドリーという娘に何かあるのではないか?」


  「何か…ですか?」


  「手を合わせている者にしか解らん事なのかも知れんな」


   二人が話しをする間もジャックとリドリーの均衡は一行に崩れない。


   ラークスとダイナスはその二人の様子を真剣に見つめる。


   そこにご家老ジャスネのバカ発言が炸裂した。


  「おのれおのれおのれ〜〜っ! あのジャックとか言う小僧め、さっさとワ
シの可愛いリドリーに倒されてしまえばいいものを!!」


   ちなみにリドリーとこのジャスネは実際に血の繋がった親子である。正直
、本当に血が繋がっているのかと皆に疑問に思われるほど似ていない。


   この発言を聞きラークスとダイナスのテンションが一気にダウンした。


  「ジャスネよ、その気持ち解らんでもない……だがこれは試験だ。しかも選
定試験、妙な事を口走るのはやめておけ」


   国王であるジオラスがジャスネに注意する。ジャスネはその注意に渋々従
い、試合の方に視線を戻した。


   この親バカが無ければ良い人物なんだが、とため息を吐くラークスとダイ
ナス。


   その二人の様子に王妃サラセニアと王女ベルフラワーはクスクスと笑う。


   ガンツ騎士団長はすごいですねぇとぼやきながら試合に夢中であったため
会話のことなど聞いていなかった。


   ジャックとリドリーの均衡は未だ崩れない。


   このまま続くのであれば引き分けにさせようとラークスが考えたその時、
今までよりも一際大きな音と共にリドリーが吹っ飛んだ。


   ラークスやそれ以外の観戦者の視線がジャックに集中する。


   ジャックはただ腕を伸ばしていた。その様子から考えられるのはただ突き
を放ったくらいであった。


   ふらつく体を斧で支えながら立ち上がるリドリーを見て、体勢を立ってい
る状態に戻す。


   自然に闘技場内の緊張度が一気に増す。


   ダイナスは思った。この後の一撃で決着がつくと。







   リドリーは始めの一撃を受け流された時点で理解していた。


   自分と相手の力量の差が桁が違うことを。


   それでも勝ちたかった。諦めたくなかった。


   なぜなら夢があったから ―――― 世界を見たい、自由になりたいという
夢が。


   生まれた時から既に運命が決められていた。


   望んでもいないのに家にいることを、外出してはならないことを、婚約者
のことを。


   世界はとてつもなく広いはずなのに、自分の知っている世界はとても狭か
った。


   閉ざされた世界で幼い頃から願っていた。世界を見たいと、自由になりた
いと。


   騎士の話を偶然聞いた時、歓喜の涙を流した。


   願っていた運命の選択を初めて手にできたのだから。


   両親に騎士になりたいと話し、騎士団選定試験で優勝できたらという条件
で認めさせた。


   それからはずっと騎士になるために過ごしてきた。


   倒れてしまうほどになるまで訓練し、意識が途切れて眠ってしまうほどに
なるまで勉強した。


   そこまで頑張れたのも全ては騎士になって世界を見るため、自由になるた
めだった。


   ここで諦めたら努力が無駄になってしまう。ここで負けたら全てが終わっ
てしまう。


   そうなりたくなかった ―――― だから彼女は持てる力の全てを自分の最
大の技に集約させる事にした。


   気合を込めるために頬を叩き、相手を、ジャックを見据える。


   手に斧を持つと同時に体を、足を回し、回転する。


   その回転が段々と速くなっていき、高速という領域に達したとこで斧は放
たれた ―――― 己の夢を乗せて。


  「ハァァッ! ワイルドピッッッチィィィイ!!!」


   技の名と風切り音が耳に届いたと思えば、轟音と闘技場の床が砕け散った
音に上書きされた。


   砕けた時に出たのであろうか煙が立ち、審判のジュンザブロウが手で顔を
押さえていた。


   個人必殺技……名の通り一人だけ、自分だけの必殺技。ボルティブレイク
とも呼ばれるこの必殺技には使用する際にたった一つの条件がある。


   それは必殺であること。相手を倒せない、殺せなかった場合、それはどん
な場面においても使用者の敗北が決定する。


   だが、その威力は半端なものではない。防ぐにしても、避けるにしても命
を懸けなければならない。


   ダイナスはリドリーの事を感心していた。


   ボルティブレイクは使いどころを見間違えば自爆技になってしまう。故に
使用する際はその使いどころを見極めなければならない。


   リドリーはその見極めを完璧とまでにはいかないにしても充分にできてい
たからである。


  「決まっていればただでは済まないな」


   ダイナスの言葉にラークスも頷く。ジャスネにいたってはガッツポーズま
で決めている。


   王様達とガンツはリドリーのボルティブレイクの威力の凄さに唖然として
いた。


   だが彼等の表情が一瞬にして驚愕に変化する。


   なぜなら煙が晴れると傷一つないジャックが悠然と立っていたのだから。


   彼の左後方の闘技場の壁にはリドリーの投げた斧が突き刺さっている。


   ジャックは壁に近づくと斧を引き抜き、彼女の方へと歩いていく。


   その様子を呆然と見るリドリー。


   そしてジャックが傍まで来たときにようやくリドリーは理解した。


   自分は負けたのだと。


   その瞬間に雫が落ち始める。きつく目を閉じ、口を一文字にして泣き声を
殺す。


   しかし、時たま漏れる声は酷く涙を誘った。


   ラークス達も皆、それを哀しそうに見つめる。


   ジュンザブロウも見つめていたが自分が審判である事を思い出す。


   哀しいが試合を終わらせなければならない、それが審判の役目である。そ
う自分に言い聞かせ、終わりの合図として拍手を打とうとする。


  「悪いがオレは棄権させてもらうよ」


   時間が止まったかのように静寂が訪れた。


   ジャックはそんな事など気にせずリドリーの傍に斧を置くと、闘技場へと
入ってきた扉に向かって歩きだす。


   ようやく思考が再起動させるジュンザブロウ。彼は慌てながらも瞬時に判
定を皆に聞こえるように声を出す。


  「え、と、こ、この試合! ジャック・ラッセルの棄権により、リドリー・
ティンバーレイクの勝ちとする!!!」


   闘技場は静寂に包まれていたのでその声は良く響き渡った。


   リドリーもようやく現状を確認し、ジャックに向かって言葉を口にしよう
とするがまだ混乱しているのか言葉など一つも出てきはしない。


   ジャックは扉の前で一旦止まり振り向いて、そんな状態のリドリーに苦笑
しながらもこう言った。


  「優勝しなよ、リドリーさん」


   そして彼の姿は閉まった扉によって遮られた。


   リドリーは少しの間、扉を見つめていたが何かを決意するように斧を拾い
、頭上へと掲げた。








  「正直、こんな結果になるとは予想できませんでした」


  「私もだ。こんな結果など試合を見なかった者は不思議に思うであろうな」


   ラークスとダイナスは互いに苦笑しながら最終結果について語り合う。


  「まぁ悪い事ではないのだろうな。優秀な騎士見習いを二人も入団させる事
が出来るのだから」


  「えぇ。そう思えばジャスネ殿のお怒りも耐えるのは簡単でした」


   最終結果を聞いた時のジャスネの怒りを簡単なものと言うラークスをダイ
ナスは心底感心した。


  「大したものだ。それでこそ私達の参謀長だ」


  「王様、王妃様、王女様のご同意があればこそですよ」


   そこに誰かが走ってくる足音が響いてくる。


  「ラークス様、ダイナス様。遅くなり申し訳ありません」


  「ガンツよ、間に合ったのだから気にするな」


   汗をハンカチで拭き、ハァハァと呼吸を繰り返すガンツにダイナスが苦笑
する。


  「さて闘技場に行きましょう。試験を受けた皆に結果を言わねばなりません
からね」


  「はい!」


  「皆、今回の結果に驚くであろうな」


  「そうなのですか? 私はまだ聞いてないので知らないのですが……」


   三人は闘技場へと続く通路を会話をしながら進んで行き、そして扉の少し
手前でガンツの驚愕に満ちた叫び声が放たれるのだった。


   闘技場には選定試験を受けた全ての者が一列に整列していた。勿論、ジャ
ックとリドリーの姿もその中にある。


   皆、結果の発表を待ちただ静かに佇む。審判のジュンザブロウも静かに発
表者の知らせを待っていた。


   そこにラークス、ダイナス、ガンツの三人が姿を現す。ダイナスとガンツ
はある程度のところで止まり、ラークスはジュンザブロウに近づいていく。


   そして彼に耳打ちすると二人の場所まで戻った。


   ジュンザブロウはラークスの言葉に驚いていたが咳を一度し、表情を元に
戻すと列の方へと向いた。


  「私の後ろにいる方々は先程もご紹介したがもう一度紹介しておく。

   王国宰相であり騎士団総参謀長のラークス様、騎士団将軍ダイナス様。

   そして合格者が配属される桃色豚闘士団〔ローズ・コション〕のガンツ騎
士団長である。

   さて! それでは合格者を発表する!!」


   ダラララララ……と効果音を口で言うジュンザブロウ。少し怪しい人に見
えるのは仕方なかろうか?


  「リドリー・ティンバーレイク!」


   落ちた者が小さな声で「やっぱり」とか「優勝者だしな」と言葉を漏らす
。


   当のリドリーは目をきつく閉じ、何か考えているようだ。


   そして落ちた者達が行動を起こす前にジュンザブロウの口が開かれる。


  「もう一人の合格者を発表する!」


   ジャック以外の皆が驚き、ジュンザブロウを見つめる。


  「その者の名は……ジャック・ラッセル!」


   リドリーがジャックを見ると、彼はただ静かに立ち続けていた。


  「ジャック・ラッセルについてだがラークス様、ダイナス様のご推薦により
合格となった」


   文句や疑問を言われる前にジュンザブロウがジャックの合格の経緯を話す
。


   先にそう言われては何も言えなくなりジャックとリドリー以外の者は皆、
闘技場から出て行った。


   ジュンザブロウも役目は終わったようで同じく闘技場を出て行く。


   そして変わりにガンツがジャックとリドリーの傍まで歩いて来る。


  「合格おめでとう御座います。私(わたくし)が桃色闘士団団長ガンツ・ロ
ートシルトであります!

   リドリーさん、ジャックさん! さっそく結団式をとり行ないたいと思い
ますので指定の部屋に行き、そこで支給される騎士団装束にお着替えをしてくだ
さい。

   お着替えが終わったら騎士団会議室にまで速やかに来て下さい! 以上、
よろしくお願いしますです!!」


   ガンツはそう言うとタッタッタと走って行ってしまう。


   ラークスもダイナスもガンツの様子を見て苦笑しながらその後を追おうと
するが、少し歩いたところで立ち止まり振り返る。


  「リドリーさん、優勝おめでとう御座います。ジャックくん、あなたの活躍
を期待しています」


  「頑張って立派な騎士になり、私達に楽させてくれ」


   二人は笑顔で闘技場を後にした。


   ジャックは二人の出て行った方に頭を少し下げ御辞儀をすると、静かに闘
技場を出て行く。


   リドリーはジャックの背が見えなくなるまで見つめ続け、やがて自分も闘
技場から退場する。






   こうして今年度の王国騎士団選定試験は合格者二名と言う異例を創り幕を
閉じた。










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  〜ATOGAKI〜

   コンニチワ、テースです。

   改訂SS第一話をお送りしました。楽しんでいただけたら幸いです。

   第二話は一週間後にはお送りできると思います。

   ですが私は期日を守った事がないので遅れたときはお許しください。

   誤字&脱字&感想がありましたら掲示板の方にお知らせください。

   では今回はこの辺にて失礼いたします。